2015-10-15から1日間の記事一覧

高橋有機子 「恐竜たちは夏に祈る」 【B】

文章の細部から作品の全体に至るまでボコボコしている所感が否めず、もっとこうすればの連続ではあるものの、読後感はそう悪くない。むしろ新人特有の一回性がある。等身大の情熱は作品の形状に嵌り込んでいる。今後書いていく中で多々整備されるだろうが、…

木下古栗「GLOBARISE」【C+】

ありきたりな文学性に捻りを加えたりパロディー化している印象を予てより受けて食傷気味であるため、読む気はしなかったが、短篇集という事で幾つか掻い摘んで読んでみた。特に印象は変わらずとも、確かに文章はしっかりとしている。文学青年の真っ当なグレ…