木村友祐「天空の絵描きたち」【C+】

労働条件不良現場での群像劇と言うべきか。笑わせる箇所もあるが、全体的に中途半端。文章自体の問題も。登場人物達が設定の割に発言内容が賢かったり、肉体労働者とは思えず、その紋切から抜け出すと解釈するには、あまりにも作家の地が透けて見える。死の挿入も作品の流れに今一つ馴染んでおらず、読者の感情をコントロール不可の印象。