いとうせいこう「鼻に挟み撃ち」【B-】

敬愛しているのだろう作家諸氏や周囲の実在するタレント等の固有名が出てくるが、そういった固有名に頼らず作った方が良かった。そのような固有名になじみのない読者からすれば狭さしか覚えぬ部分も。パーソナルな切実さ以上にそのような点が散見した事が残念。文章も練られた感じがせず粗い。