吉村萬壱「宗教」 【B−】

ですます調の文体は「ボラード病」同様であり、文章の律し方それこそが宗教の如き所感だが、今回は微妙。枚数の問題というより内容そのものだろう。倫理意識も若干あるだろう。類型を描かない類型という規律に縛られている様に感じられ、その高みから語られるですますが喧しい。