2012-02-12から1日間の記事一覧
この作家なりの決意表明ともなる作品では。 前作以来(とくに長編において)、大衆読者に応じた変化を見せていることは如実である。純文学や詩的要素の強度を弱めつつも、そこには戦略的な指針が見受けられる。今回においては会話が冗長であったり、描写が凡…
選評のどこかにもあったように舞城の影響は否めないだろう。舞城の突き抜けた感じは弱い。ただし舞城の作品にいまいち乗れない自分にような読者にとっては、マイルドな好印象。舞城ほどコアファンをつくることはないにしても、広範な評価を得る可能性も。