小谷野敦「母子寮前」 【B−】

古書市で安く手に入ったので早速読了。丁寧な国語で書かれている点は力量を裏付けているのだろうがそれだけ。私小説という制度を軸にしつつ異化しているのだろうが単純に作品として面白くない。ただ国語や制度に依拠しているだけという所感だが、倫理意識は高い。